歯周病
歯周病は、歯茎の腫れ(歯肉炎)から始まり、進行すると歯の周りの骨が溶け出してしまう(歯周炎)病気です。
歯周病が原因で、健康な歯が抜けおちてしまうこともあります。35~44歳の成人の80%以上が、歯周病にかかっていると言われています。
歯ぐきが少し腫れているなと感じたら、放置せずに必ず歯科医師にご相談ください。
歯周外科
歯周病のうち、炎症が歯肉の奥まで進行し歯周組織の破壊がひどい場合には、歯周組織を回復させるための手術が必要となります。
歯周組織再生手術
エムドゲイン
歯周病などにより、顎骨や歯根膜を失った際の治療法です。エムドゲインは哺乳類由来のタンパク質で、歯の発生を促す作用があります。骨を失った箇所にエムドゲインを塗布することで、造骨細胞などの歯の周辺を形作る細胞群が活性化されて、顎骨およびその周辺組織が再生されます。
Step1 麻酔をし歯茎を切開した後、歯の表面に付着した歯石や歯垢を取り除ききれいにします。 |
Step2 骨が失われた箇所にエムドゲインを塗布します。 |
Step3 歯茎を縫合し、時間が経過すると骨と歯根膜が再生します。 |
メンブレンを使用した「GTR法」
GTR法は歯周外科処置を行った際に、メンブレン(膜)を挿入することにより、歯周病の炎症で破壊されたセメント質などの硬組織の回復はかる治療法です。
Step1 歯ぐきを切開し、汚れを掻き出します。 |
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Step2 局部をメンブレン(膜)で覆い、メンブレンは歯に縛りつけ固定します。 |
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Step3 メンブレンを挿入した状態で、切開した歯ぐきを縫合します。再生後にメンブレンを取り出します。 |
歯周病内科
歯周病内科治療では、プラーク(歯垢)に生息する歯周病の病原菌を飲み薬により内科的に除菌します。
服用薬の他に、洗口剤や歯磨き剤も併用します。
薬は大まかに、細菌(バクテリア)用のもの、真菌(カビ・酵母など)用のもの、原虫(寄生性の真核生物)用のものがあります。
腫れや出血が短期間で改善されたり、歯周病の原因菌の数が減るので再発のリスクが低減されるなどのメリットがあります。